高校受験を終えた中3諸君。お疲れ様!

 長い長い受験生活を終えて、春からの高校生活に心を躍らせている人が多いことでしょう。

 開放感に浸ってゲームをしたり、遊びに夢中になるのも良いのですが! 新入生テストがある人もいるんじゃないかな?

 新入生テストがなくても、高校生活で良いスタートダッシュを切りたい人もいると思います。

 ここでは、春休みのうちにできる高校数学への準備を紹介していきます。

 まず、高校1年生の数学は『数学Ⅰ』と『数学A』に分かれます。

 内容をざっくり説明すると、以下のようになります。

数学Ⅰ

・式の計算

・二次関数

・三角比

・データの分析

数学A

・集合

・確率

・整数の性質

・図形の性質

 聞き慣れない言葉もあると思うけど、ほとんどが中学数学の延長なんだ。
 

 特に、数学Ⅰでは中学で習った展開・因数分解、二次関数、資料の活用が基礎になっているので、中学の時点でつまづいていたら、高校でも苦労することになるんだ。

 また、数学Aの確率については中学校で習った方法とは違うやり方で、より複雑な問題を解いていきます。

 勘の良い人だったらわかると思うけど、2年生になったら数学Ⅱと数学B、理系に進んだ人は3年生で数学Ⅲをやることになる。

 これぐらいになると『微分』『積分』といった、中学まででは想像できないぐらい難しい単元を学習するよ。

 数学は積み重ねの教科だ。ゆくゆく大学受験で使う事も考えて、最初に習う数学ⅠAで良い成績を取れるようにしよう。

 そのためには、春休みにサボっていないで、中学数学の復習をすることが大事なんだ。

復習する単元4選

1.展開・因数分解

 高校に入学したら、すぐに展開や因数分解を行います。中学で習った公式だけでなく、置き換えが必要な展開・因数分解の練習もしよう。

公式を覚えてるから余裕!

 と思ったそこの君! 素晴らしい!

 中学の公式をしっかり覚えておくとこが大切。でも、その公式、君はちゃんと使えるかな?

 それに、公式にただ当てはめるだけの問じゃなくて、置き換えが必要な展開・因数分解はちゃんとできるかな?

 高校で習う展開・因数分解は、公式が増えるだけでなく、工夫して置き換えをする必要がある問が出てきます。

 面倒な問が多くなるので、中学で行う問題ぐらいはスラスラ解けるようにしよう!

 展開の公式を忘れてしまった人は、こちらの記事も読んでみてください。

【中3数学】ミスが減る展開公式の覚え方

2.二次関数

 比例・反比例、一次関数、二次関数…といった、関数の問題を見ただけでアレルギーを起こしてしまう諸君は、春休みのうちに絶対に克服しておこう。

 数学Ⅰの二次関数は、中学で習ったことを発展させた問題が出てきます。その後、数学Ⅱになったら『三次関数』『三角関数』『指数関数』といった様々な関数が出てくるので、あのxやyの座標平面からは逃れられないのだ。

 関数アレルギーをもっている君は、ひとまず比例・反比例、一次関数、二次関数の一般式(比例ならy=ax)を確認しておこう。

 また、中学までは感覚的に問題を解くことができたかもしれないけど、高校からは難易度が上がるので、頭の中だけで問題を解くことができなくなります。

 それならどうするか。ノートの余白にグラフを描くんです。

 グラフをノートに描くには、二次関数y=ax² の特徴を覚えていないといけない。

 例えば、比例定数aについて、a>0なら上に開いた形で、a<0なら下に開いた形だ。

 こういったグラフの特徴も覚えていこう。

3.資料の整理

 なんだそれ!? と思った中学生諸君、すぐに1年生の教科書を開いてみよう。

 ヒストグラム度数分布表の見方、平均値、中央値、最頻値といった代表値を確認しよう。また、2年生の教科書を開いて、四分位数箱ひげ図についても確認しておこう。

 数学Ⅰでは、中学で習ったものに加えて『偏差』『分散』『散布図』といった本格的なデータ分析について学びます。

4.確率

 確率は『数学A』で学習します。

 中学校では樹形図を用いて問題を解いていたけど、数学Aでは計算で確率を求める方法を学習します。

 計算で求めるときは、『選ぶ』のか『並べる』のかを正確に見極める必要があるんだ。なぜなら、『選ぶ』と『並べる』で計算方法が変わるから。 

 高校で確率が苦手になってしまう1つの要因として、この見極めが上手くできないことがある。これは中学で習ったことをきちんと理解していれば防げるから、今のうちに確認しておこう。

高校の教科書で調べること

 ここまでは中学数学のどこを復習すればいいかを解説しました。

「『集合』『三角比』『整数の性質』『図形の性質』はどうすればいいの?」

 この辺は高校で新たに習う分野なので、高校の教科書を手に入れたら、教科書をパラパラ見てみるといいだろう。

 特に三角比は数学Ⅱでも三角関数として登場するので、高校の授業が始まったら数学Ⅰの三角比をしっかり理解しておくようにしよう。

まとめ

 高校数学は中学数学をしっかり理解していないと、授業についていくことが難しくなります。

 内容が難しくなるだけでなく、授業のスピードも格段に上がるので、中学数学という土台がしっかり作って、高校でもテストで高得点を狙おう!

 改めて、中学生諸君。高校受験お疲れ様。

 長い人生のうちたった3年間の高校生活。部活、遊び、そして勉強を精一杯頑張ってください!