【これで理解】一次関数のグラフ2種類の描き方と共通する重要ポイントを解説

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【これで理解】一次関数のグラフ2種類の描き方と共通する重要ポイントを解説



 中学生のあなたは、一次関数のグラフの描き方を2種類習います。

 一次関数のグラフの描き方には、①傾きと切片を用いる方法②x切片とy切片を用いる方法がありましたね。

一次関数のグラフの描き方がわからない

グラフの描き方は2種類あるけど、両方暗記しなきゃいけないの?

 この記事では一次関数のグラフの描き方2種類に共通する重要ポイントを解説した後、それぞれのグラフの描き方を解説します。

 一次関数のグラフを描くポイントを知っていれば、グラフの描き方2種類を丸暗記する必要はありません。

 この記事を読めば、ポイントを押さえて一次関数のグラフを描けるようになります。



 一次関数のグラフはどんな形でしょうか?

そんなの簡単!

一次関数のグラフは直線だよ!

 では、決まった直線を描くにはどうしたらいいでしょうか?

 そう。直線の通る2つの点を求めて、それらの点を結べばよいのです。

直線を描くには2点が必要  1点しかなかったら直線が1つに決まらない  2点あれば直線が1つに決まる

 一次関数のグラフの描き方2種類『①傾きと切片を用いる方法②x切片とy切片を用いる方法』はどちらも、方法こそ違えど直線の通る2つの点を求める手段なのです。



 ここからは、一次関数のグラフの2種類の描き方を解説します。

一次関数のグラフの描き方2種類

  • 傾きと切片を用いる方法
  • x切片とy切片を用いる方法

 この2種類の描き方はやり方こそ違いますが、目的は一緒です。

 その目的とは座標平面上に2点をとることでしたね。

 それぞれのグラフの描き方を勉強するときは、『こうして2点をとっているんだな』と理解していきましょう。

①傾きと切片を用いる方法

 まずは一次関数の傾きと切片を用いて座標平面上に2点とり、グラフを描く方法を解説します。

復習

『一次関数$y=ax+b$』の$a$が傾き、$b$が切片

 グラフを描く手順は以下です。

傾きと切片を用いる方法の手順

  • y軸上に切片の点を取る
  • 傾きを用いて、切片の点から初めてもう一点取る。
    (傾きの分母の数だけ右に、分子の数だけ上または下に移動。分子が正の数なら上、負の数なら下)
  • ①と②で出来た2点を結ぶ

 『②傾きを用いて、切片の点から初めてもう一点取る』やり方を含め、例題を用いて解説します。

例題

次の一次関数のグラフを描きましょう。

  • $y=2x-1$
  • $y=-\frac{1}{3}x+2$

 ①について。

 まずは手順①y軸上に切片の点を取りましょう。

切片の座標を取る。
当然、y軸上にある。

 次に手順②傾きを用いて、切片の点から初めてもう一点取ります。

傾きを用いてもう一点とるって、どうやるの?

 傾きを用いてもう一点取るために、まずは傾きの数を分数とみます

 その後、傾きの数の分母の数だけ右に、分子の数だけ上または下に移動し、点を打ちます。

 $y=2x-1$の傾きは?

『2』です!

 では、2を分数とみましょう。

 $\color{red}{2=\frac{2}{1}}$とみるのです。

 傾き$\frac{2}{1}$は分母が1、分子が2なので、切片から初めて右に1、上に2移動して点を打ちます。

切片から右に1、上に2移動

 2点とれたら、あとは点を結んで終わりです。


 ②について。

 まずは手順①y軸上に切片の点を取りましょう。

切片の座標を取る。当然y軸上にある。

 次に手順②傾きを用いて、切片の点から初めてもう一点取ります。

 $y=-\frac{1}{3}+2$の傾き『-$\frac{1}{3}$』は分数なので、例題①のように整数を分数とみる作業は要りません。

傾きがマイナスの時って、どうすればいいの?

 マイナスの符号を分子につけましょう。

 傾き『-$\frac{1}{3}$』ではなく、傾き『$\frac{-1}{3}$』と考えるイメージです。

 傾き『$\frac{-1}{3}$』は分母が3、分子が-1なので、切片から初めて右に3、下に1移動して点を打ちます。

分子がマイナスのときは、下に移動するんだったね!

切片から右に3、下に1移動

 2点とれたら、あとは点を結んで終わりです。

②x切片とy切片を用いる方法



x切片とy切片とは

x切片とy切片ってなに?

 切片とは、x軸もしくはy軸とグラフとの交点のことです。

 中学校で初めに習った切片とは、y軸とグラフとの交点――つまりy切片のことなのです。

 y切片はy軸上にあります。つまりy切片の座標は、x座標が0です。

 またx切片とは、x軸とグラフとの交点のことです。

 x切片はx軸上にあるので、x切片の座標はy座標が0です。


 x切片とy切片を用いてグラフを描く手順は以下です。

傾きと切片を用いる方法の手順

  • x切片の座標を求めるため、一次関数の式にy=0を代入して、xの数を求める
  • y切片の座標を求めるため、一次関数の式にx=0を代入して、yの数を求める
  • ①と②で出来た2点を結ぶ
    当然、2点はそれぞれx軸上、y軸上に存在する

 x切片はx軸上にあるので、x切片を求めるためには一次関数の式にy=0を代入します。

 ということは、y切片を求めるためにはどうしたらいいでしょうか?

y切片はy軸上にあるから、y切片を求めるには一次関数の式にx=0を代入すればいいね!

 こうしてx切片とy切片を求めれば座標平面上に2点取れるので、一次関数のグラフを描けます。

 では、例題を解いてみましょう。

例題

次の一次関数のグラフを描きましょう。

$x+3y=3$

 x切片の座標とy切片の座標を求めましょう。

 まずはx切片を求めていきます。

x切片を求めるには、式にy=0を代入すれば良いんだったね

 $x+3y=3$

 $x+3×0=3$

 $x=3$

 よってx切片の座標は(3,0)です。

 次にy切片を求めます。

 y切片を求めるためには、式にx=0を代入するんでしたね。

 $0+3y=3$

 $3y=3$

 $y=1$

 よってy切片の座標は(0,1)です。

 こうしてx切片の座標とy切片の座標の2点を求められました。

 あとは座標平面上にその2点をとり、線で結ぶだけです。

y切片(0,1)とx切片(3,0)を結ぶ

まとめ

  • 一次関数のグラフを描く方法には、『①傾きと切片を用いる方法』と『②x切片とy切片を用いる方法』の2種類がある。
  • 直線のグラフを描くためには座標平面上に2点取る必要がある。一次関数のグラフの描き方は2種類とも、座標平面上に2点を取る手段。

 一次関数のグラフは直線です。

 直線を描くには、その直線が通る2つの点を求め、それらを結べば良いのでしたね。

 この記事で紹介した2種類の描き方は、どちらも直線を描くために2点を求める方法です。

 2種類のグラフの描き方を丸暗記するのではなく、どちらのやり方でも本質は変わらないのだと理解してくださいね。


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