【中3数学】y=ax2の利用『制動距離』の意味と問題の解き方を解説

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【中3数学】y=ax2の利用『制動距離』の意味と問題の解き方を解説



【中3数学】y=ax2の利用『制動距離』の意味と問題の解き方を解説

 $y=ax^2$の利用で初めて聞いた制動距離という単語。

 文章題というだけで解き方が難しそうなのに、聞いたことない言葉まで出てきてあなたは困っていることでしょう。

 この記事では制動距離の意味と、問題を解くのに必須な制動距離と速さの関係式について解説します。

 そのあと、$y=ax^2$の利用『制動距離』に関する例題をやって理解を深めていきましょう。

 まずは制動距離とは何かを解説します。

 その後、制動距離に関する問題を解くのに必須な式『制動距離と速さの関係』について解説します。

制動距離とは?~自転車は急には止まれない



 自転車で走っているときに、ブレーキを掛けたらどうなるでしょうか?

ブレーキを掛けたら、自転車は止まるんじゃないの?

いや、ブレーキを掛けてすぐには止まらないよ。

自転車が完全に止まるまで、ちょっと移動するよね

 ブレーキを掛けてから自転車が完全に止まるまでの距離を制動距離といいます。

 もちろん自転車だけでなく、車やトラックなんかにも制動距離がありますよ。

制動距離と速さの関係式



 自転車や車がブレーキを掛けた時点での速さが早ければ早いほど、制動距離はどうなると思いますか?

自転車でゆっくり走ってるときはすぐにブレーキが利くけど、

スピードを出してる時はブレーキが利きにくいよね。

てことは、自転車のスピードが早ければ早いほど、制動距離は伸びる!

制動距離と速さの関係式

制動距離は速さの2乗に比例する。aを比例定数とすると、以下のような式が成り立つ。

$\color{red}{(制動距離)=a×(速さ)^2}$

 制動距離の問題を解くときは、この比例定数aを忘れないように!

 比例定数aは問題によって異なるので、制動距離の式を立てる問題ではaを求めなければなりません。

 例題はこの下にあるので、ピンとこない人はそのまま読んでくださいね。



 ここまでで習ったことを活かして、制動距離に関する例題を解いていきましょう。

例題

ある自転車が時速10kmで走った時の制動距離は2mである。

このとき、以下の問いに答えなさい。ただし、制動距離は速さの2乗に比例する。

  • 制動距離をy、速さをxとしたとき、yをxの式で表しなさい。
  • 時速20kmのときの、制動距離を求めなさい。
  • 制動距離が8mの時の、時速を求めなさい。

 ①について。

 制動距離は速さの2乗に比例することから、制動距離をy、速さをxとすると$y=ax^2$の形になります。

でもaがわからないよね?

 時速(x)が10km、制動距離(y)が2mという情報から、$y=ax^2$に代入すればaを求められます。

 $2=a×10^2$

 $100a=2$

 $a=\frac{1}{50}$

 よって制動距離をy、速さをxとしたとき、yをxの式で表すと$\color{red}{y=\frac{1}{50}x^2}$


 ②について。

 ①で、制動距離をy、速さをxとしたとき$y=\frac{1}{50}x^2$だとわかりました。

 よって、時速20kmのときの制動距離は、$y=\frac{1}{50}x^2$にx=20を代入すれば求められます。

 $y=\frac{1}{50}×20^2$

 $y=\frac{1}{50}×400$

 $y=8$

 よって答えは8m


 ③について。

 ②と同じように、$y=\frac{1}{50}x^2$を用います。

 制動距離が8mの時の時速を求めるため、y=80を代入しましょう。

 $8=\frac{1}{50}x^2$

 $x^2=400$

 $x=±20$

$x=±20$だから、答えは時速20kmと時速-20km……って、あれ?

 時速は正の数なので、x>0です。

 以下、解答をまとめます。

 $8=\frac{1}{50}x^2$

 $x^2=400$

 $x=±20$

 x>0だから、x=20

 よって時速20km

まとめ

  • 制動距離とは、ブレーキが利き始めてから止まるまでの距離のこと。
  • 制動距離は速さの2乗に比例する。
    $(制動距離)=a×(速さ)^2$
  • 比例定数aを忘れない!

 文章題というだけでも嫌なのに、制動距離とかいう聞いたことのない単語が出てきてさらに嫌になってしまった人がいるかと思います。

 しかし制動距離は身近なもので説明でき、問題も簡単なので、めげずに理解すれば必ずテストで得点できます!

 この記事を読み終わった後、学校のワークなどでさらに問題演習を行いましょう。


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