ミスが多いなら必見!解の公式あるあるミス3選を塾講師が解説

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ミスが多いなら必見!解の公式あるあるミス3選を塾講師が解説

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 二次方程式の解の公式を習ったとき、その複雑さにド肝を抜かれた人がいることでしょう。

 しかし、公式の暗記は意外と簡単なもの。たくさん問題を解いているうちに勝手に手が動くようになったかと思います。

 じゃあ、なぜあなたは解の公式を用いた二次方程式の計算でミスをしてしまうのか?

 私の塾講師としての経験より、以下のあるあるミス3選を解説します。

  • 解の公式にマイナスを代入し忘れる
  • 約分ミス
  • 分子の計算ミス

 この記事では始めに二次方程式の解の公式を確認したあと、解の公式を用いた計算のあるあるミス3選を解説します。

 この記事を読めば、あなたが二次方程式を解の公式で解くときにミスをしてしまう原因がわかるので、テストや模試・入試での得点UPを目指せます。



 そもそも解の公式を完璧に覚えていますか?

 ドキッとした人は、この場で覚えてしまいましょう。

解の公式

二次方程式$ax^2+bx+c=0$の解は、

$x = \frac{-b \pm \sqrt{b^2 – 4ac}}{2a}$



 ここからは塾講師の私が、二次方程式を解の公式で解くときのあるあるミスを3つ解説します。

 これらのミスはみんなが経験していくので、あなたにも当てはまるミスがあるはずです!

①解の公式にマイナスを代入し忘れる



 解の公式にマイナスを代入し忘れるミスが多い!! 多すぎる!!

 そのミスをしたことのない人は、私が担当した生徒にはいません。

 自分は大丈夫! って思った?

 それなら、次の問題を解いてみましょう。

例題

次の二次方程式を解きなさい。

$2x^2-3x-1=0$

 解の公式に、次のように代入していませんか?

間違い

$x = \frac{-3 \pm \sqrt{3^2 – 4×2×1}}{2×2}$

b=-3,c=-1なのに、マイナスを忘れて代入している!

 正しくは次のように、b=-3,c=-1と、マイナスごと代入します。

マイナスごと正しく代入

$x = \frac{-(-3) \pm \sqrt{(-3)^2 – 4×2×(-1)}}{2×2}$

$x = \frac{3 \pm \sqrt{9 + 8}}{4}$

$x = \frac{3 \pm \sqrt{17}}{4}$

 よって答えは$\color{red}{x = \frac{3 \pm \sqrt{17}}{4}}$

②約分ミス



 解の公式を用いた二次方程式の計算では、分数の約分がでてきます。

 さて、あなたは次の二次方程式の計算で、正しく約分できるでしょうか?

例題

次の二次方程式を解きなさい。

$3x^2+2x-6=0$

 まずは普通に、解の公式に代入して計算します。

$x = \frac{-2 \pm \sqrt{2^2 – 4×3×(-6)}}{2×3}$

$x = \frac{-2 \pm \sqrt{76}}{6}$

 ここで、忘れずにルートの中身を出しましょう。

$x = \frac{-2 \pm 2\sqrt{19}}{6}$

 ここからが重要です。

 分母の6、分子の-2、$2\sqrt{19}$は全て2で割れるので約分できます。

分数の約分

分子が『+、-、±』で繋がっているときは、全部の数を同じ数で割れれば約分できる

$x = \frac{\bcancel{-2} \pm \bcancel{2}\sqrt{19}}{\bcancel{6}}$

$x = \frac{-1 \pm \sqrt{19}}{3}$

 よって答えは$\color{red}{x = \frac{-1 \pm \sqrt{19}}{3}}$


 ちなみに、次のように分子が『×』で繋がっているときは、約分の仕方が変わります。

分数の約分

分子が『×』で繋がっているときは、分母と分子のどちらか一方を公約数で割る

$x = \frac{\bcancel{-2} \times 2\sqrt{19}}{\bcancel{6}}$

$x = \frac{-2\sqrt{19}}{3}$

または

$x = \frac{-2 \times \bcancel{2} \sqrt{19}}{\bcancel{6}}$

$x = \frac{-2\sqrt{19}}{3}$

③分子の計算ミス



 解の公式に登場する『±』の意味を考えたことはありますか?

 『±』ということは、『+』の数と『-』の数の2つが存在するということ。

 問題によっては『+』の場合と『-』の場合を考えて計算する必要がでてきますが、これもまたミスが多いところです。

例題

次の二次方程式を解きなさい。

$3x^2+x-2=0$

 解の公式に代入してみましょう。

 $x = \frac{-1 \pm \sqrt{1^2 – 4×3×(-2)}}{2×3}$

 $x = \frac{-1 \pm \sqrt{25}}{2×3}$

 $x = \frac{-1 \pm 5}{6}$

 このようにルートが外れて分子が整数になったとき、分子を計算しなければいけません。

 この問題では、$x = \frac{-1 \pm 5}{6}$は$\frac{-1 + 5}{6}$と$\frac{-1 – 5}{6}$の2つがあります。

分子を正しく計算する

分子を計算するのが難しい人は、暗算せず途中式をしっかり書こう!

$x = \frac{-1 \pm 5}{6}$

$x = \frac{-1 + 5}{6} , \frac{-1 – 5}{6}$

$x = \frac{4}{6} , \frac{-6}{6}$

$x = \frac{2}{3} , -1$

 よって答えは$\color{red}{x = \frac{2}{3} , -1}$

 解の公式で解く二次方程式って、公式の複雑さにみんなビビる割には、結構できるようになるんですよ。

 でもね、上に挙げたようなミスをして、テストで減点をくらっているのです。

 それって! それっっっっって! ちょおおおおおおおおおおもっっっったいない!!!

 正直ね、マイナスを代入し忘れるとか、約分、分子の計算ミスとか、そういうのって『数学のやり慣れてなさ』から来るんです。

 それは中学生や高校生なら、じゅうぶん起こりうるミス。

 だから、たかが計算ミスと思わず、自分のミスの原因をちゃんと見て、少しずつ改善していってほしいなと、塾の先生は思います。

まとめ

  • 解の公式にマイナスを代入し忘れる
  • 約分ミス
  • 分子の計算ミス

 解の公式を用いた二次方程式の計算は、計算問題自体だけでなく、入試によく出る二次関数の問題を解くときにも使います。

 二次方程式は数学の基礎です。この機会に、しっかりとマスターしておきましょう。


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