【中3必見】『置き換えができない』『公式が使えない』因数分解の解き方を解説

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 因数分解といえば公式を使って解いたり、置き換えを使ったりすることが思いつくかと思います。

 しかし、すぐに公式を適用したり、置き換えのための共通部分が見つからない問いもありますよね。

 そういった因数分解の問いは、多くの中学生が苦手としています。

 この記事では、『置き換えができない』『公式が使えない』因数分解の解き方を解説します。

 この記事を読めば『置き換えができない』『公式が使えない』因数分解、つまり多くの中学生が解けない因数分解ができるようになり、周りの人と大きく差を付けることができます!



 『置き換えができない』『公式が使えない』因数分解では、始めに共通因数でくくります

 共通因数でくくることで、公式が使えるようになったり、置き換えができるようになったりします。

 共通因数でくくれないなら、式を変形して公式や置き換えができないかを考えます

 詳しくは以下で解説します。

まずは共通因数でくくってみる

 置き換えができない』『公式が使えない』因数分解では、始めに共通因数でくくります

 共通因数でくくることは因数分解の基本なのですが、なぜか中学生のみなさんは忘れがちです。

 共通因数でくくると、式が以下のように変形することがあります。

共通因数でくくると

  • 公式が使えるようになる
  • 置き換えができるようになる

 公式や置き換えが通用しないからといって諦めないように!

共通因数でくくれないなら変形してみる

 『置き換えができない』『公式が使えない』因数分解の中には、各項に共通因数が無い場合があります。

 そういうときは、式を変形して共通部分を作れないか考えてみましょう。

 特によく使うのは、符号を逆にするテクニックです。

符号を逆にする

-1でくくって、符号を逆にする

1a

=(a1)

 式を見ていると、『符号が逆なら置き換えが使えるのにな』と思うときがありますよね。

 そういう時こと、このテクニックの出番です。

 高校でも通用するので、ぜひ覚えておきましょう。



 これまで解説したことを踏まえて、『置き換えができない』『公式が使えない』因数分解の例題を解いていきましょう。

例題

次の式を因数分解しましょう。

  • a2c49b2c
  • m2n+22nm+121n
  • (x+2y)23x6y
  • 2a(b3)5(3b)

 まずは①についてです。

 2項だと戸惑ってしまう人がいますが、2項だという時点でx2a2=(x+a)(xa)を思い浮かべましょう。

 この式では共通因数の『c』があるので、くくりましょう。

a2c49b2c

 =c(a249b2)

 cをくくったことにより、かっこの中身がx2a2=(x+a)(xa)で因数分解できるようになりましたね。

 =c(a249b2)

 =c(a+7b)(a7b)


 次は②について

 これも①と同じように、共通因数『n』があるのでくくります。

 m2n+22nm+121n

 n(m2+22m+121)

 こうするとかっこの中が因数分解できますね。

 公式x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)が使えます。

x2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)

abが思いつかないよ~

 数字が大きくなると因数分解するのが大変ですよね。

 こういうときは『足して22』になる数の中から『かけて121』になる数を探しましょう。

 先に『かけて121』になる数を探すよりもやりやすいはずです。

 Extra close brace or missing open brace

 =n(m+11)2


 次は③について

共通因数がないよ?

 全ての項に共通の因数はないけれど、(x+2y)23x6yの後半、3x6yはくくれそうですよね。

 とりあえず後半部分だけくくってみましょう。

 (x+2y)23x6y

 =(x+2y)23(x2y)

 かっこの中『x+2y』が共通になりました!

 これを置き換えて、因数分解しましょう。

 A=x+2yと置き換える。←必ず書く!

 =(x+2y)23(x2y)

 =A23A

 =A(A3)

 =(x+2y)(x+2y)3

 =(x+2y)(x+2y3)


 最後は④についてです。

 2a(b3)5(3b)も一見共通因数がありません。

 しかし、(b3)(3b)が惜しいですね。

 そこで、(3b)の部分を-1でくくりましょう。

 2a(b3)5(3b)

 =2a(b3)5×(1)×(b3)

 =2a(b3)+5(b3)

 こうして、共通部分の(b3)が出ました。

 A=b3と置く。←必ず書く!

 =2aA+5A

 =A(2a+5)

 =(2a+5)(b3)

 『置き換えができない』『公式が使えない』因数分解についてまとめます。

  • まずは共通因数でくくり、その後で公式が使えないか?または置き換えができないか?を考える
  • -1でくくり、符号を逆すると共通部分が出てくることがある

 パッと見で公式が使えない、もしくは置き換えができない因数分解を苦手としている人が多いです。

 しかし、この記事で習ったことを実践すれば解くことができます。

 学校の問題集などを用いて難易度の高い因数分解を練習してみてください。初めは難しくても必ずできるようになりますよ。


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