【基本のみ】循環小数を分数に直す方法3ステップを解説【数学Ⅰ】

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【基本のみ】循環小数を分数に直す方法3ステップを解説【数学Ⅰ】

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 循環小数を分数で表す方法は少し変わっているので、時間が経つと忘れてしまいますよね。

 久しぶりに循環小数に出会ったときには毎回、検索をしてしまう人がいるのではないでしょうか。

循環小数の、数字の上の点ってなんて意味だっけ?

 この記事では初めに循環小数の表し方を見ていきます。

 あなたが忘れがちな、循環小数の上の点についても解説しています。

 その後で循環小数を分数で表す方法を3ステップにまとめて解説します。

 最後に循環小数を分数で表す問題演習を用意しているので、この記事を読めば循環小数を分数で表す方法の基礎が身につきます!



 まずは循環小数の表し方をみていきましょう。

ポイント
  • 上に『・』のついている数が循環する
  • 『・』は2つまで

 以下の循環小数を例にして解説します。

  • $0.\dot{2}=0.22222222・・・$
  • $1.1\dot{2}\dot{3}=1.1232323・・・$
  • $0.\dot{1}2\dot{3}=0.123123123・・・$

 循環小数の循環する部分には、『・』がついてます。

$0.\dot{1}2\dot{3}$って、1と3にしか『・』がついてないけど、

$0.123123123・・・$って『123』が循環してるんだね

 『・』は2つまでしか使いません。

 3つ以上の数が循環することを表すには、$0.\dot{1}2\dot{3}$のように最初と最後の数にだけ『・』をつけます。



 ここからは循環小数を分数に直す方法を解説します。

循環小数を分数に直す方法

  • 循環小数を$x$とおく
  • $x$の$10^n$倍を求める
  • $10^nx-x$を求める

 以下の例題を用いて、詳しく解説します。

例題

循環小数を分数で表しなさい。

$0.\dot{3}$

【STEP1】循環小数をxとおく

 まずは循環小数を『・』を使わずに表し、$x$とおきます。

$0.\dot{3}=0.333333・・・$

だね!

 $\color{red}{x=0.333333・・・}$とおきましょう。

【STEP2】xの$10^n$倍を求める



 次に$x$の$10^n$倍を求めます。

 具体的に言うと、$10x$や$100x$、$1000x$・・・のような数を求めるのです。

$10x$にするか$100x$にするかって、どうやって決めるの?

 10倍や100倍したときに、$x$とおいた数の小数部分と一致するようにします。

 今回は$0.\dot{3}=0.333333・・・$を分数で表したいので、$\color{red}{10x=3.333333・・・}$とします。

【小数部分が一致】
x = 0.333333・・・
10x = 3.333333・・・

【STEP3】$10^nx-x$を求める

 最後に$10x-x$をします。

 以下のように筆算をすると、STEP2で$x=0.333333・・・$と小数部分が一致する$10x=3.333333・・・$を求めた意味がわかるはずです。

ポイント

引き算をすると小数部分が消える

$\begin{eqnarray}
10x = 3.\bcancel{333333・・・} \\
\underline{-\phantom{00000}x=0.\bcancel{333333・・・}}\\
9x=3\phantom{00000000000}\\
x=\frac{1}{3}\phantom{0000000000}\\
\end{eqnarray}$

 引き算をすることで、小数部分が消えましたね。

 こうして、$x=\frac{1}{3}$となり、循環小数$0.\dot{3}$を分数で表せました。

そうえいばSTEP1で、$0.\dot{3}$を$x$とおいたね



 ここからは、循環小数を分数で表す問題をやってみましょう。

問題

循環小数を分数で表しなさい。

 以下、解説です。

①$0.\dot{2}\dot{8}$

 $0.\dot{2}\dot{8}$を『・』を使わずに表し、$x$とおきます。

 $x=0.282828・・・$

 次に$x$の小数部分と一致するように、$x$を$10^n倍$します。

10倍だと

$10x=2.828282・・・$だから違うね

100倍なら

$100x=28.282828・・・$だから一致!

 最後に$100x-x$をします。

$\begin{eqnarray}
100x=28.282828・・・ \\
\underline{-\phantom{000000}x=0.282828・・・}\\
99x=28\phantom{00000000000}\\
x=\frac{28}{99}\phantom{0000000000}\\
\end{eqnarray}$

 こうして、$\color{red}{x=\frac{28}{99}}$となり、循環小数$0.\dot{2}\dot{8}$を分数で表せました。

②$0.\dot{1}2\dot{3}$

 $0.\dot{1}2\dot{3}$を『・』を使わずに表し、$x$とおきます。

 $x=0.123123123・・・$

 次に$x$の小数部分と一致するように、$x$を$10^n倍$します。

1000倍なら

$1000x=123.123123123・・・$だからOK!

 最後に$1000x-x$をしましょう。

$\begin{eqnarray}
1000x=123.123123123・・・ \\
\underline{-\phantom{000000}x=0.123123123・・・}\\
999x=123\phantom{00000000000}\\
x=\frac{41}{333}\phantom{0000000000}\\
\end{eqnarray}$

 こうして、$\color{red}{x=\frac{41}{333}}$となり、循環小数$0.\dot{1}2\dot{3}$を分数で表せました。

循環小数を分数に直す方法

  • 循環小数を$x$とおく
  • $x$の$10^n$倍を求める
  • $10^nx-x$を求める

 循環小数を分数に直す方法は、少し変わっているので忘れやすいですよね。

 しかし引き算をして小数部分を消すというポイントを押さえて問題演習すれば、記憶に定着しやすくなります。

 今後も頑張って問題演習をしていきましょう。


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