【中3数学】平方根の近似値の求め方を解説~数学苦手な人は必見

中3数学『平方根の近似値』は、平方根の単元の中でも特に難しい内容ですよね。

考え方が難しくて計算もめんどくさい!
この記事では平方根の近似値の求め方を丁寧に解説します。
まずは、そもそも近似値とはなにかを確認します。
そのあとで、平方根の近似値を求める方法を紹介します。
最後に平方根の近似値を求める例題を行い、方法を身につけましょう。
平方根の近似値を求める問いは、考え方を一度しっかり理解してしまえば、あとは根気よく計算をするだけで正解できます。
数学が苦手な人こそ、この記事を読んで『平方根の近似値の求め方』をしっかり理解しましょう!
そもそも近似値とは『だいたいの値』のこと
近似値とは『だいたいの値』のことです。

近似値ってどんなときに使うの?
平方根の中には、平方根を外したら整数でズバリと表せないものがあります。
平方根を外したら
- 整数で表せる平方根
【例】$\sqrt{4}=2$ - 整数で表せない平方根
【例】$\sqrt{2}=1.41421356237…$
平方根を外したら、$\sqrt{2}$のように無限に続く小数になってしまうことがあります。
そういうときは小数第何位かまでを求めて、『$\sqrt{2}$はだいたいこれくらい』とすることにします。
この『だいたいこれくらい』という値が近似値なのです。
平方根の近似値の求め方
ここからは、平方根の近似値を求め方を解説します。
平方根の近似値を求めるには、近似値を求めたい数がいくつといくつの間なのか?を考えます。
平方根は無限に続く小数で表されるので、まずは整数部分から求め、次に小数第一位、小数第二位・・・と、大きい位から順に求めていきます。


どうやっていくつといくつの間なのかを求めるの?
近似値を求めたい平方根を、不等号を用いて整数で表せる平方根の数で挟みます。
例
$\sqrt{2}$の近似値を求めるために不等号を用いて、整数で表せる平方根の数で挟む。
$\sqrt{1}<\sqrt{2}<\sqrt{4}$だから、
$1<\sqrt{2}<2$
以上より$\sqrt{2}$は1と2の間だから、小数で表すと$\sqrt{2}=1.○○…$となる。
このあとで平方根の近似値を求める例題をやります。
【例題で解説】平方根の近似値の求め方
平方根の近似値の求め方を、以下の例題を用いて解説します。
例題
$\sqrt{5}$の近似値を、小数第2位まで求めよ。
まずは$\sqrt{5}$の整数部分を求めます。
そのあとで$\sqrt{5}$の小数第一位、小数第二位を求めましょう。
以下、解答です。
①整数部分を求める
まずは$\sqrt{5}$の整数部分を求めましょう。

不等号を使って、整数で表せる平方根の数で挟むんだったね
$\sqrt{5}$を挟むルートの数は、整数で表せるものにします。
近似値の整数部分(1の位)を求める
$\sqrt{4}<\sqrt{5}<\sqrt{9}$
$=2<\sqrt{5}<3$

$\sqrt{4}<\sqrt{5}<\sqrt{6}$
にしちゃダメなの?
$\sqrt{6}$だと整数で表せず、$\color{red}{整数<\sqrt{5}<整数}$のようにできないためダメです!
ここまでで『$\sqrt{5}=2.○○・・・$』であることがわかりました。
②小数第一位を求める
$\sqrt{5}$を$\color{red}{2.○<\sqrt{5}<2.○}$で表せれば、小数第一位がわかります。
とはいえ小数とルートの数は比べられないので、小数をルートに入れて比べる必要があります。

どうやって小数をルートで表すの?
例えば3をルートを用いて表すときは、3を2乗して$\sqrt{9}$のように表しますよね。
整数を2乗してルートに入れるように、小数も同じように2乗してルートに入れられます。
そこで、2.1~2.9を2乗してルートの中に入れ、どの数とどの数で$\sqrt{5}$を不等号で挟めるかを確認します。
2.1~2.9をルートの中に入れる
- $2.1=\sqrt{(2.1)^2}=\sqrt{4.14}$
- $2.2=\sqrt{(2.2)^2}=\sqrt{4.81}$
- $2.3=\sqrt{(2.3)^2}=\sqrt{5.29}$
2.2と2.3で、$\sqrt{5}$を挟める!

$\sqrt{5}$は$\sqrt{4.81}$と$\sqrt{5.29}$の間だね!
つまり、$\sqrt{5}$は以下のように表せます。
$\sqrt{4.81}<\sqrt{5}<\sqrt{5.29}$
$\color{red}{2.2<\sqrt{5}<2.3}$
よって、$\sqrt{5}$は小数第一位まで求められ、$\sqrt{5}=2.2○・・・$だとわかりました。
③小数第二位を求める
小数第二位も、小数第一位の時と同じように求めることができます。
小数第二位の数を求めるために、$2.21~2.29$を2乗してルートの中に入れ、どの数とどの数で$\sqrt{5}$を不等号で挟めるかを確認しましょう。
2.21~2.29をルートの中に入れる
- $2.21=\sqrt{(2.21)^2}=\sqrt{4.8841}$
- $2.22=\sqrt{(2.22)^2}=\sqrt{4.9284}$
- $2.23=\sqrt{(2.23)^2}=\sqrt{4.9729}$
- $2.24=\sqrt{(2.24)^2}=\sqrt{5.0176}$
2.23と2.4で、$\sqrt{5}$を挟める!
よって、$\sqrt{5}$は$\sqrt{4.9729}$と$\sqrt{5.0176}$の間なので、不等号を用いて以下のように表せます。
$\sqrt{4.9729}<\sqrt{5}<\sqrt{5.0176}$
$\color{red}{2.23<\sqrt{5}<2.4}$
$\sqrt{5}$は小数第二位まで求められ、$2.23○・・・$だとわかりました。
この例題では小数第二位まで求めよ、と言われているのでここで終わりです。

小数第三位以降も、同じように求められるね!
まとめ
平方根の近似値の求め方についてまとめます。
まとめ
- 近似値とは『だいたいの値』のこと
- 近似値を求めるためには、近似値を求めたい数がいくつといくつといくつの間なのかを調べる。
数学の応用問題がなかなか解けないという人でも、平方根の近似値を求める問いでは地道な計算さえできれば得点できます。
小数の2乗を面倒に感じるかもしれませんが、数学が苦手な人こそ、頑張ってマスターしましょう!
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