【中3数学】因数分解の公式の見分けるたった1つのコツは?【基本】
因数分解は展開の逆です
そうはいっても難しい…
因数分解は慣れていないと時間がかかってしまうし、どの公式に当てはめていいのかわからなくなってしまいますよね。
そんな中学生諸君のために、この記事では因数分解の公式を見分けるコツを解説します!
といっても、因数分解の公式を見分けるコツはたった一つ。
項の数を見ること、です。
この記事を読めば、問題を見た瞬間に因数分解ができるようになりますよ!
まずは因数分解の公式を確認しましょう。
公式を丸暗記するというよりも、因数分解の問題演習をたくさん行って自然と公式を身につけるように意識しましょう!
因数分解の公式を求めるたった一つのコツ~項の数を見る!
問題演習を重ねていけば、適切な公式を直感で選べるようになります。
そんな因数分解マスターがやっていることは何か?
項の数を見ています。
以下で詳しく解説します。
項の数が2つなら$(x+a)(x-a)$
まずは因数分解をする式の項の数を見てみましょう。
$-49^2+y^2$のように、項が2つだったら簡単!
$(x+a)(x-a)$の公式を使おう。
x2-a2じゃないとできないんじゃないの?
符号の位置が合わないよ!
そういうときは、項の順番を入れ替えてみてください。
こんなふうに、(x+a)(x-a)の形にする因数分解では工夫が必要になることがあります。
項の数が3つなら$(x±a)^2$か$(x+a)(x+b)$
$x^2-5x+6$
$m^2+16m+64$
これらは項が3つあるから、$(x+a)^2$か$(x+a)(x+b)$を使う事になります。
(x±a)2と(x+a)(x+b)の見分け方~(x±a)2の場合
項が3つの時、次に確認するのは一次の項の係数と定数項の関係です。
一次の項の係数の$\frac{1}{2}$の2乗が、定数項と一致したら$(x±a)^2$の公式を使います。
$m^2+16m+64$を例に考えましょう。
まず、この式の一次の項の係数と定数項は何かな?
一次の項は『16m』だからその係数は『16』で、
定数項は『64』だね!
定数項とは
定数項=文字のついていない式、と覚えていると危険です!
例えば$x^2+6xy+9y^2$の場合、次数が一番高いxを文字とするので、9yは定数項と見なします。
一次の項の係数『16』の$\frac{1}{2}$は8で、その2乗は64です。
これは定数項と一致します。
つまり、$m^2+16m+64$は$(x±a)^2$の公式を使うことになります。
m2+16m+64を因数分解せよ。
m2+16m+64
=m2+16m+82
=(m+8)2
(x±a)2の±はどっちを使えばいいの?
それは真ん中の項を見てみよう。
m2+16m+64みたいに真ん中の項が+だったら(x+a)2を、-だったら(x-a)2を使おう!
$4x^2+12x+9$のように$x^2$に係数がついている因数分解はこの方法では解けません。
$x^2$に係数がついている因数分解の解き方はあとで解説しています。
(x±a)2と(x+a)(x+b)の見分け方~(x+a)(x+b)の場合
項が3つで、一次の項の係数の$\frac{1}{2}$の2乗が定数項と一致しない場合、$(x+a)(x+b)$の式を使います。
$x^2-5x+6$はこれに該当しますね。
どうやって因数分解するの?
一次式の係数と、定数項に注目します。
x2-5x+6の場合、一次式の係数が-5、定数項が6ですね。
このとき、足して一次式の係数、かけて定数項になる2つの数を見つけます。
-2と-3!
足して-5、かけて6になるね!
$x^2$に係数が付いた因数分解のやり方
ここまでは$x^2$に係数の付いていない基本的な因数分解の解き方を解説しました。
$x^2$に係数がついている場合、因数分解の公式を見分けるには項の数を見ること以外にも必要なことがあります。
項の数を見て因数分解の公式を絞った後、答えはこうなるだろうなと予想をする力が必要になります。
ここからは$x^2$に係数がついている場合の因数分解のやり方を解説します。
項の数が2つなら$(x+a)(x-a)$
項の数が2つの場合、$(x+a)(x-a)$の公式を使います。
例題
$49x^2-9y^2$を因数分解せよ
この例題は項が2つですね。
$x^2-a^2=(x+a)(x-a)$のように変形するんだ!
さて、$49x^2$と$9y^2$は何の2乗でしょうか?
$49x^2$は$7x$で、
$9y^2$は$3y$の2乗だね!
つまり、$49x^2-9y^2$は次のように変形します。
項の数が3つなら$(x+a)(x+b)$か$(x±a)^2$
項の数が3つのとき、使う公式は$(x+a)(x+b)$か$(x±a)^2$のどちらかです。
どちらの公式を使うかを判断するときに必要になるのが、『正解はどうなるかを予想する力』なのです。
注目すべきは、左側の項と右側の項が何かの2乗になっていないか?です。
例題
$4x^2+12xy+9y^2$を因数分解せよ
$4x^2+12xy+9y^2$の、左側と右側の項を見てみましょう。
$4x^2$も$9y^2$も、なにかの2乗になっているのがわかるかな?
$4x^2$は$2x$で、
$9y^2$は$3y$の2乗だね!
左側と右側の項がなにかの2乗になっていることから、$(x±a)^2$の形に因数分解できそうだと思いませんか?
展開すると
$(x+a)^2=x^2+2ax+a^2$だから、
左右の項が何かの2乗になってる!
$4x^2+12xy+9y^2$の左右の項、$4x^2$は$2x$で、$9y^2$は$3y$の2乗であることから、因数分解すると、
$4x^2+12xy+9y^2=(2x+3y)^2$
になりそうだと予想します。
予想をした後、展開したら元の式に戻るかを確認します。
中学では$x^2$に係数がついてるとき$(x+a)(x+b)$の因数分解は出てこない
さて、あなたは次の問題を解けるでしょうか?
例題
$6x^2+31x+40$を因数分解せよ
左右の項が何かの2乗になってないぞ?
こういうときはたすき掛けという方法で因数分解します。
たすき掛けは高校生の数学で習うので、中学生のあなたは気にしなくてOKです。
ちなみに答えは
$6x^2+31x+40=(2x+5)(3x+8)$
だよ!
まとめ
どんな問題でも、まずは項の数を見る。
このたった1つのコツさえわかれば、あとは問題演習を重ねれば因数分解では無敵になれます!
慣れないうちは時間がかかってしまうかもしれないけど、確実に速く解けるようになります。
努力がものを言う単元なので、たくさん問題を解いてマスターしましょう!
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