
ルートの外し方が覚えられない…
そんな人が悩んでいるのは、ルートの中身がマイナスの数の2乗の時じゃないかな?
さて、$\sqrt{ (-3)^2 }$からルートを外すとどうなるでしょう?

3?-3?どっちだ??
結論から言うと、$\sqrt{ (-3)^2 }$からルートを外すと3になります。

-3の2乗なんだから、-3じゃないの?
そう考えてしまった人は、この記事を読んでおさらいしましょう!
そもそもルートの中身は絶対にプラスと決まっています。
つまり、ルートを外したときにマイナスの数が出てきてはいけないのです。

じゃあ、平方根に負の数はないの?
あくまで負の数にならないのはルートの中身です。
例えば、5の平方根は?と聞かれたら$\sqrt{ 5 }$と$-\sqrt{ 5}$と答えるよね?
9の平方根は3と-3のように答えるのと同じで、ルートの数自体にはマイナスがつきます。
高校2年生の数学(数学Ⅱ)ではルートの中がマイナスになる『虚数』というものを勉強しますが、中学生や高1の皆さんはまだ考えなくて大丈夫です。
ルートを外すときの考え方
ルートの中身に絶対値をつける
$\sqrt{ (-3)^2 }$からルートを外すと3
$\sqrt{ (-7)^2 }$からルートを外すと7
つまり、ルートの中身がマイナスの時は、ルートの中身にマイナスをつけることになります。
数式にするとこうなります。
$\sqrt{ (-3)^2 }=-(-3)=3$
この操作、どこかで見たことありませんか?
そう、絶対値を外すときと同じです。
$|-3|=-(-3)=3$
のようになりますよね? これをルートを外すときにもやってください。
-
$\sqrt{ (-3)^2 }$からルートを外してみよう。
-
$\sqrt{ (-3)^2 }=|-3|=-(-3)=3$

学校で習った方法と違うぞ?
学校ではこんなふうに習ったんじゃないかな?
$\sqrt{ (-3)^2 }=√9=3$
もちろんこれでも間違いではないけど、高校で数学を学ぶことを考えると、絶対値を付ける方法を頭の片隅に入れておいた方がいい。
【高校数Ⅰ】平方根を外す問題
さて、ここで問題です。
$\sqrt{ (-a)^2 }$からルートを取るとどうなるでしょうか?

$\sqrt{ (-a)^2 }=|-a|=a$ !

$\sqrt{ (-a)^2 }=\sqrt{ a^2 }=a$ じゃないの?
そうだよね、今までの話を考えるとそう思っちゃうと思うけど、実はこれ、間違いです。
先に正解を言うと、$\sqrt{ (-a)^2 }=|-a|=|a|$ です。

なんで絶対値がついたままなの?
みなさんは、このaが正の数であると決めつけていないかな?
aを負の数、仮に-2としよう。上の式のaを-2に書き換えると以下のようになります。
√(-a)2=√{-(-2)}2=√(-2)2=-2 !?
始めに言ったことを覚えているでしょうか?
ルートの中身は絶対に正の数です。
それなのに、上の方法で解いたら負の数が出てきちゃうよね?
だから、ルートの中身が文字のときは、それが正の数なのか負の数なのかがわからないから、どっちでも良いように絶対値をつけておかないといけないんだ。
とくに、中学校で習ったままに、
$\sqrt{ (-a)^2 }=\sqrt{a^2 }=a$
のように考えてしまった人は要注意! 必ず絶対値での考え方を身につけておこう。
まとめ
ポイント
・ルートの中身は絶対にプラス
・ルートを外すときは絶対値を付ける
ただし、中には学校で習った方法以外をテストで解答するとバツにする先生もいるので、中学生のみなさんは絶対値を用いて問題を解くときは気を付けてくださいね。