
因数分解は展開の逆です

そうはいっても難しい…
因数分解は慣れていないと時間がかかってしまうし、どの公式に当てはめていいのかわからなくなってしまうよね。
そんな中学生諸君のために、この記事では因数分解のコツを解説します!
この記事を読めば、因数分解の問題でどの公式を使うべきかがわかるようになります。


展開の逆なんだから簡単でしょ?
その通り。因数分解は展開公式の逆を辿れば解くことができるから、問題演習を重ねると一瞬でできるようになるよね。
なら、みなさんは以下の問を一瞬で解くことができるだろうか?
x2-5x+6
-49x2+y2
m2+16m+64
一瞬ですよ? 一瞬。

どの公式を使うんだっけ??
こんなふうに悩んでしまったらアウト!
そんな君は、問題練習の時点でどの公式を使うかキチンと考えていないんだ。
問題集を解いていると、同じ公式を用いて解く似たような問題がひとまとまりになって並んでいることが多い。
だから、問題を解いているうちにいつの間にか思考が停止して手だけ動いている状態になるんだ。

じゃあ、どうやって解き方を身につければいいの?
問題を解きながら、なぜその公式を使うのかを考えることが必要だ。
そのために、そもそもどうやって因数分解の公式を選ぶのかを解説します。
因数分解~公式の見分け方

問題演習を重ねていけば、適切な公式を直感で選べるようになります。
とはいえ、あなたが知りたいのは『すぐにできる見分け方』ですよね。
そんなあなたのためにまずは結論から言います。
項の数を見てください。
以下で詳しく解説します。
項の数を見る⇒2つなら(x+a)(x-a)
まずは因数分解をする式の項の数を見てみましょう。
-49x2+y2のように、項が2つだったら簡単!
(x+a)(x-a)の公式を使おう。

x2-a2じゃないとできないんじゃないの?

符号の位置が合わないよ!
そういうときは、項の順番を入れ替えてみてください。
-49x2+y2
=y2-49x2
=(y+7x)(y-7x)
こんなふうに、(x+a)(x-a)の形にする因数分解では工夫が必要になることがあります。
項の数を見る⇒3つなら(x±a)2か(x+a)(x+b)
x2-5x+6
m2+16m+64
これらは項が3つあるから、(x+a)2か(x+a)(x+b)を使う事になります。
(x±a)2と(x+a)(x+b)の見分け方~(x±a)2の場合

どうやって見分ければいいの?
まず、右と左の項が何かの二乗になっているか確認しよう。

m2+16m+64は、m2がm、64が8の二乗だ!
左の項が何かの二乗なら、(x±a)2を使います!
必ず以下の検算を行ってください!
2×左の数×右の数=元の式の真ん中の項
例 x2+10x+16 の場合
左の項が16なので4の二乗。だからといって、
x2+10x+16 =(x+4)2
としてしまったら間違いだ!
上の式に当てはめて検算をすると、2×4×x=8x
元の真ん中の項である10xとは違うことがわかります。
-
m2+16m+64を因数分解せよ。
-
m2+16m+64
=m2+16m+82
=(m+8)2
検算
2×8×x=16x で、元の真ん中の項と一致する。

(x±a)2の±はどっちを使えばいいの?
それは真ん中の項を見てみよう。
m2+16m+64みたいに真ん中の項が+だったら(x+a)2を、-だったら(x-a)2を使おう!
(x±a)2と(x+a)(x+b)の見分け方~(x+a)(x+b)の場合
項が3つで、左の項が何の二乗でもない数、または(x±a)2の検算で答えが合わなかったら
(x+a)(x+b)の式を使います。
x2-5x+6はこれに該当しますね。

どうやって因数分解するの?
真ん中の項の係数と、左の項の係数に注目します。
x2-5x+6の場合、真ん中の項の係数が-5、左の項の係数が6ですね。
このとき、足して真ん中の項の係数、かけて左の項の係数になる2つの数を見つけます。

-2と-3!
足して-5、かけて6になるね!
正解!
つまり、
x2-5x+6=(x-2)(x-3)
となります!
まとめ
因数分解のコツ
- 項の数を確認する
2つなら(x+a)(x-a)で、3つなら(x±a)2か(x+a)(x+b) - 項の数が3つの場合、左の項が二乗の数かどうかを確認
二乗の数なら(x±a)2 検算をする!
二乗の数じゃない、または検算で合わなかったら(x+a)(x+b)
慣れないうちは時間がかかってしまうかもしれないけど、問題演習を重ねていると確実に速く解けるようになります。
努力がものを言う単元なので、たくさん問題を解いてマスターしましょう!